2014年03月13日

食べ放題・飲み放題の利益について研究してみる


利益 = 売上 - (原価+経費)

です。

 今日は、食べ放題・飲み放題の利益について研究してみましょう。
 3月4月は年度の変わり目、出会いや別れのためにお店に繰り出すことも多いですよね。そうしたお店の食べ放題、飲み放題の利益について考えてみましょう。
 
 さて、一般的に言われている、様々な食べ放題、飲み放題の原価率を見てみましょう。

【居酒屋】980円飲み放題の原価


  • 生ビール 約160円/杯
  • 日本酒・ワイン 150円/杯

  • チューハイ 20〜60円/杯

  • カクテル 50円/杯

  • 焼酎 30円/杯

  • ソフトドリンク 20〜50円/杯

  •  
     となりますので、よっぽどのことが無ければ原価率で30〜50%程度に落ち着きます。
     原価率の平均を40%として、売上中の人件費が30%、その他費用が10%だとすると20%の利益率が見込めます。とはいえ、やはり飲み放題ですので、一杯ずつ飲むのと比べると利益率は落ちます。利益率を上げるには、どれだけ原価の安いチューハイやカクテル、焼酎に誘導するか、豊富で魅力的なメニュー作りが必要となります。

    【焼肉屋】1980円食べ放題の原価


  • 肉 約700円/人
  • ライス 40円/杯

  • スープ類 15円/杯

  • デザート 100円/人

  • 野菜 約150円/人


  •  ですので、一人当たりでおおよそ1000円前後、原価率で50〜55%程度になります。
     上記の飲み放題と同じく人件費やその他費用を考慮すると、利益率は5〜10%程度になります。ですので、焼肉だけでなく飲み放題をセットでつけるケースが多く見られます。それによって、焼肉も多くは食べられない、飲み物も多くは飲めない、よって原価率が下がって利益が上がる、という展開が見込めます。
     ちなみに、焼肉屋の肉の種類で最も原価が高いといわれるのは豚バラとタン、上カルビで、一人前で約150円程度になるそうです。そうそう何人前も食べられるものでもないので、よっぽどの相手に合わなければ損はありません。
     焼肉屋の戦略としては、原価率の低いごはんやスープ、デザートなどのメニュー、原価率の低い肉の種類を豊富にして、原価率を下げていくことが考えられます。あとは上記のように飲み放題と組み合わせるなどのプランが有効だと思われます。
     

    【焼き鳥屋】1980円食べ放題の原価


     焼き鳥の一本あたりの原価は、10〜40円といわれています。
     一番高いのが腿肉で、一番安いのが皮です。腿肉は高級になってくると、一本あたり原価が100円近くするそうです。皮は業者を通してまとめて安く購入できるので、原価は10円/本程度で済むのです。
     焼き鳥もたくさん食べても20〜30本も食べれば十分でしょうから、サイドメニューを含めても原価は700円/人程度には落ち着きます。すると利益率は上記の2つとその他条件を揃えると、約25%が期待できます。
     焼き鳥屋の場合は、主力である焼き鳥の原価率が低めであるため、サイドメニューの方が原価が高くなりがちです。あまり手広くするよりも、食事に彩りと変化をつける最小限のものに抑えた方が賢明でしょう。やはり、飲み放題との組み合わせは有効です。

    【ケーキ屋】1480円食べ放題の原価


     ケーキ屋さんやホテルなどで見られるケーキバイキング。
     ケーキの一個あたりの原価は約20%といわれますので、通常販売のケーキが一切れあたり400円と仮定すると、原価は80円/個となります。
     一人あたり10個食べても800円/人ですので、原価率は54%。その他条件を上記同様につけると、利益率は焼肉屋とほぼ同じで6%程度と見込まれます。
     しかしながら、女性がメイン客であり、10個もケーキを食べられる人はそうそういません。また、ケーキだけでなく、いっそう原価率の低いアイスやシャーベットなどを提供することによって原価率を下げることができます。
     後述するドリンクバーは付属品として欠かせませんが、原価率を下げることはあっても上げることは無いだろうと想定されます。
     

    【ドリンクバー】380円ドリンクバーの原価


     ドリンクバーの原価は非常に安いです。
     ティーパックなどでお茶を出すなら10円/杯以下。
     一番高い、100%ジュースで30円/杯程度になります。
     100%ジュースを5杯飲んでも原価は150円。原価率は39.4%。同一の条件での利益率は20.6%となりますし、それほど偏った飲み方をする人は多くないでしょうから、おおよそ利益率は25%程度になるかと思います。
     どのドリンクバーを見てもそうですが、原価率の低いメニューが充実する傾向があります。すなわち、お茶、コーヒー、炭酸飲料、ウーロン茶などです。種類が増えると楽しそうに見えますが、その中には巧妙な計算が働いているのですね。
     

    【回転すし屋】1580円食べ放題の原価


     一貫あたり平均 40〜50円
  • うに 85円/貫
  • まぐろ 80円/貫

  • ケーキ 70円/個

  • はまち、いくら 65円/貫

  • たまご 30円/貫

  • えび 25円/貫

  • ツナ 10円/貫

  •  回転すしも、一貫当たりの値段がこのくらいですので、20個食べても800〜1000円。原価率50〜63%。同様の計算で利益率は-3〜10%になります。高いネタを大量に食べられると赤字になる危険性がある、そういう食べ放題です。
     ですから、食べ放題の回転寿司では、原価率の安いネタをベルトコンベアでどんどん流して注意を引き、高いネタについては注文が必要にするようにして心理的ハードルを上げています。原価率の低いネタをよく選んで食べてくれる子供客は実は回転寿司屋にとってはいいお客さんなのです。

    【ホテル】1500円ランチビュッフェ


     ホテルにおいては、ランチビュッフェは魅力あるコンテンツの一つです。
     ランチビュッフェは、たくさん食べられるので原価率が高いと思われがちですが、実は以外と低いのです。大量の仕入れを行なうために仕入れ価格が低くなり、そして食材が余ればまた次の日に別のメニューを考案して消費したらいいので、食材の効率が良くなります。
     そして、通常のホテルレストランのサービスと異なり、完全にセルフで食事をお客さんが取ってくれるので、ホールスタッフの人件費がかかりません。
     ホテルの格を維持するためにある程度の質の食材を用いたとしても、原価を500円/人程度で治めることができれば、その他の諸条件を加味しても利益率で5〜10%は確保することが可能です。
     ちなみに、ホテルの朝食がバイキング形式なのは、仕込みの時間が早くなるために早朝・深夜の労働となるため人件費が上がるので、ホールの人件費を抑えるようにし、メニューも統一してキッチンの手間を減らすためです。ランチタイムと比べて利用者も少なく、キッチン要員一人あたりの人件費も高くなるので、朝食はランチよりも高い値段設定になることが多いです。ランチの方がメニューも充実しているのにと思う人もいると思いますが、そういう裏があります。
     
     以上、食べ放題についてのレポートでした。
     基本的に、食べる側は元を取ろうなどと考えてはいけませんね。

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    posted by profit-Dr at 07:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 食品・飲食業界の利益 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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